御神木とは、神聖な存在を象徴する樹木
多くの神社には、鎮守の杜と呼ばれる樹木が存在しています。
その中でも特別な存在として、御神木という樹木があります。
御神木は、神霊が宿るとされ、神聖な領域を象徴する樹木として崇められています。
神社には本殿がなく、拝殿の背後に神木を持つ例もありますし、本殿がある場合でも周囲に神木を祀ることがあります。
そのため、神木自体が崇拝の対象となることもあります。
また、神木とは、神域内の特定の樹木や樹木全体を指すこともありますが、現在では前者の場合が一般的です。
御神木は、しめ縄や柵で囲まれることが多く、汚損や伐採を防ぐための措置として設けられています。
御神木は圧倒的な生命力を感じさせる特異な存在
御神木の多くは、天にそびえ立つ巨木や樹齢数百年とされる老木など、非常に力強い生命力を感じさせる樹木です。
その特異な外見や巨大さから、畏敬や畏怖の念を抱かせることもあり、崇拝の対象とされています。
また、御神木は枯らすことや汚損すること、そして伐採することが禁じられていることがほとんどです。
御神木の種類はさまざまで、神域や神社の伝承によって異なります。
伊勢信仰では杉、天神信仰では梅、熊野信仰ではナギ、住吉信仰では松など、それぞれの信仰に応じた種類の樹木が御神木として祀られています。
特に常緑樹が多く、青々と茂った葉が特徴です。
御神木への触れ方には注意が必要
御神木は特別な存在であり、触れたり抱きついたりすることは避けるべきです。
そういった行為は、根や幹を傷つけたり、信仰の対象を忌避する行為となります。
日本書紀には、孝徳天皇が生國魂神社の木を伐採して宮殿を造営したところ、神様の怒りに触れて宮殿が損壊したという記述があります。
このように、神社の樹木をむやみに伐採することは、神道の思想に反する行為であり、神の怒りを招くことになります。
御神木を保護するためにも、御神木に触れたり近づいたりすることは避けましょう。
その代わりに、遠くからその威容をご覧ください。
御神木に興味を持とう!神社を訪れよう!
御神木は神社の象徴的な存在であり、神聖さと神秘性を感じさせてくれます。
この記事を通じて、御神木についての興味を持っていただけたら幸いです。
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