日本の伝統文化の一つである「神棚」
神棚は家庭で神様をお祀りする場所として、多くの家庭や職場に設置されています。
その中でも、神棚に納めるお札の扱い方には、実は決まりごとがあります。
しかし、意外と知られていないことも多く、どのようにお札をお祀りするべきか迷う方も多いのではないでしょうか。
神棚のお札の納め方やお祀り方について、詳しく解説します。
神棚に納める御神札とは？
まず初めに、神棚には何を納めるのでしょうか？
答えは「御神札（おふだ）」です。御神札は、神社で神様の御力を分けていただいたもの。
神棚に御神札を納めることで、神様を家庭や職場にお迎えし、日々の安全などを祈ります。
では、どのお札を納めるべきなのでしょうか？
代表的なものを以下でご紹介します。
神棚に納める御神札の種類
神棚に納める御神札には、主に以下の3種類があります。
- 伊勢の神宮の御神札（神宮大麻）
日本の総氏神である天照大御神様をお祀りする伊勢の神宮の御神札。全国の神棚で最も重要視されるお札の一つです。 - 地元の神社のお札（氏神神社）
自分が住んでいる土地を守る神様である氏神様の御神札です。地域の繁栄や家内安全を願ってお祀りします。 - 崇敬神社のお札
よく参拝する神社や、自分が特に信仰している神社の御神札です。地域に関係なく、個人の信仰心に基づいていただくものです。
これらの御神札を神棚に納めることで、神様を敬う気持ちを示すとともに、神棚が清らかで整った状態を保つことができるでしょう
御神札の納め方：神棚の種類別
神棚にはいくつかの種類がありますが、特に扉の数によってお札の納め方が変わります。
ここでは、扉が「3つ」の場合と「1つ」の場合について、それぞれの納め方をご紹介します。
扉が3つの神棚の場合
3つの扉を持つ神棚では、それぞれの扉に御神札を納めることができます。この場合、次のような順番で納めるのが基本です。
- 真ん中：伊勢の神宮のお札（神宮大麻）
→ 神棚の中心となる場所で、最も重要なお札を納めます。 - 向かって右：地元の神社のお札（氏神神社）
→ 伊勢の神宮の御神札の次に重要な位置です。 - 向かって左：崇敬神社のお札
→ 最後に、よく参拝する神社や特に信仰している神社のお札を納めます。
この順番は、日本の伝統的な「上座」と「下座」の考え方に基づいています。
真ん中が最も高い位置、次に向かって右、最後に左という優先順位です。
扉が1つの神棚の場合
扉が1つの神棚の場合は、3つの扉がある場合のように並べることができません。
この場合はお札を重ねて納めます。重ねる順番は以下の通りです。
- 一番奥：崇敬神社のお札
- 真ん中：地元の神社のお札（氏神神社）
- 一番手前：伊勢の神宮のお札（神宮大麻）
神棚の手前に重要なお札を配置することで、神様への敬意を表します。
神棚がない場合のお札の祀り方
自宅に神棚がない場合でも、御神札を適切にお祀りする方法があります。
その場合、以下のポイントに注意してお祀りしてください。
- 目線より高い場所を選ぶ
タンスや棚の上など、目線より少し高い場所を選びましょう。 - 半紙や白い布を敷く
お札をそのまま置かず、半紙や白い布を敷いた上に立てかけるようにします。
これにより、神様を清らかな状態でお迎えすることができます。
御神札を納める際の注意点
御神札を神棚に納める際には、以下のポイントにも注意しましょう。
- 御神札の包装紙は外す
神社からいただいた御神札には薄い包装紙が巻かれていることがありますが、これはお祀りする際に外しても問題ありません。
この点は意外と知られていないため、多くの方がそのまま納めていることが多いです。 - 神棚を常に清潔に保つ
神棚は神聖な場所ですので、埃や汚れをこまめに掃除し、清らかな状態を保ちましょう。
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